朝、ふと鏡で自分の顔を見た時に肌にハリが無い…。
「なんか老けたな…。」
そんな風に感じて、基礎化粧品を少し良いものに変えてみたけれど特に変わらない自分の肌。年齢的にしょうがないのかな?と思いつつも、周りの友人たちはまだハリがある人もたくさんいる。
実はその違いって普段の油の種類が関係しています。
今日はそんな油と肌の関係についてのお話しをお伝えしていきます。
身体と油の関係は?
あなたは油と聞いた時にどのようなイメージを持っていますか?
油って聞くと揚げ物=太りやすいとか、脂肪など、あまり良いイメージが思い浮かばない女性も多いと思いますが、脂質は3代栄養素の一つ、体にとってとても重要な栄養素なんです。
皮下脂肪を無くしたい!!と思っている女性は多いですが、女性が健康的に生活していく中で、皮下脂肪は内臓の健康や体温の調整、血圧の維持などの重要な働きをしています。また、脂質はホルモンを作る材料でもあり、髪の毛や肌の質にも関係しています。

細胞は脂の膜につつまれている
体内には約37兆個の細胞があり、そのすべての細胞は約70%が脂で出来た膜につつまれています。細胞膜は細胞への酸素や栄養素を取り込んだり、老廃物を排泄する働きを行っています。
また、脂質は女性ホルモンの材料にもなっているため、ホルモンバランスを整え、加齢による女性ホルモンの減少を防いでくれる働きも期待できます。その為、体内の油が不足する事で女性ホルモンの数も減少し、美容や健康に様々な影響が出てきます。
油には種類がある
一言で油と言っても、体に良い油と悪い油がある為、体に油が必要だからと言ってなんでもいいから摂取するというのは避けましょう。身体の中で重要な働きをする油だからこそ、しっかりと質の良いものを選ぶことが大切です。
身体に悪い油に要注意
細胞膜を包んでいたり、女性ホルモンを生成する油だからこそ、体内に入れる脂の種類ってとても重要になってきます。まずはどのような油が身体に悪いのか、知っておきましょう。
過酸化脂質
「油」が空気に触れたり、加熱されることで酸化し過酸化脂質に変わってしまう、いわゆる「酸化して腐った油」の事を過酸化脂質と言います。
有害な活性酸素であり、体の中の油をどんどん酸化させてしまう事で、老化やがん、生活習慣病の原因にもなると言われています。また、腸内で酸化が進む事で腸内環境が乱れ、酵素の無駄遣いをして代謝が落ちてしまったり、免疫力の低下にもつながります。
この過酸化脂質は、総菜やコンビニのホットフードなど揚げてから時間がたった揚げ物類や、居酒屋などの揚げ油、スナック菓子、インスタント麺、翌日のカレーなどが当てはまります。ですが家で作ったものでも時間がたてば過酸化脂質になってしまう為、多少の摂取は食事をする中でしょうがないとも言われています。

トランス脂肪酸
油の中で最も気を付けなければいけないものがこのトランス脂肪酸です。液体の「油」の性質を変え、強制的に固形化した油で人工的に作られたものがトランス脂肪酸。
このトランス脂肪酸は、血管内で固まりやすく、中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させる原因となってしまいます。その為、血液がドロドロになり、代謝機能が低下し様々な不調を引き起こします。
トランス脂肪酸の代表と言われているものがマーガリン。他にもスナック菓子や菓子パン、ちゃこレートなどに含まれているショートニングにはトランス脂肪酸を含んでいます。
また、このトランス脂肪酸はアメリカでは「安全とは認められない」として食用に使用する事を原則禁止、イギリスやドイツ・オーストラリアなどでは使用量の制限などがあり、WHOでも2023年には排除に取り組んでいるものです。ですが、現状日本では特に使用に対しての制限が無く、学校の給食でもマーガリンが出るなど、自分で摂取を気を付けていかなくてはいけません。
積極的に摂るべき油はコレ
ではどのような油を日ごろから摂取する必要があるのでしょうか?普段から炒め物などをする際にはサラダ油やごま油、オリーブオイルなどを使っている方は多いですよね。
脂肪酸と言われる油は大きく分けて、常温で個体の『脂』である「飽和脂肪酸」と常温で液体の『油』の「不飽和脂肪酸」に分けられます。
飽和脂肪酸
牛脂やラード、バター、卵黄、肉類の脂身など動物性の脂が飽和脂肪酸です。この油は酸化しない特性を持っていて、一時期ブームとなったココナッツオイルは植物性ですがこの飽和脂肪酸に当てはまります。
もともと個体である飽和脂肪酸は凝固温度が高いため、脂肪の多い肉を食べてから数時間立つと脂肪分が固まって血液の粘度が高くなります。その為、過剰に摂取してしまう事で、血液中にコレステロールや中性脂肪が増えて血液の流れが悪くなり、血液を通じて細胞などに運ばれる栄養素や酸素がうまく巡らない状態になってしまいます。このような状態が続いてしまうと、動脈硬化や心疾患などの危険も出てくるため、飽和脂肪酸は体内に必要な脂ではありますが、摂取量に注意する必要があります。
不飽和脂肪酸

この不飽和脂肪酸には体内で作ることが出来る一価不飽和脂肪酸(オメガ9)と体内で作ることが出来ない多価不飽和脂肪酸に分けられます。
体内で作る事が出来る一価不飽和脂肪酸はオレイン酸やオリーブ油などに含まれていますが、体内で作られるため、あえて積極的に摂取する必要はありません。
そして、積極的に摂取したいのが多価不飽和脂肪酸と言われている必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)です。ごま油やサラダ油などはこのオメガ6に含まれていてる為、普段の食事でも摂取しやすい油と言われています。
ですが、体に必要なのに摂取しにくい油が、生の青魚から摂れるEPAやDHA、亜麻仁油から摂れるα‐リノレン酸などのオメガ3です。オメガ3には細胞膜を柔らかくすしたり、血液をサラサラにする作用がある為、細胞内に栄養を届けやすくするためには重要な油。ですがこのオメガ3、必要な分を青魚で摂取しようとすると1ヵ月に120匹の魚が必要と言われています。(ペンギン並みの摂取量ですね…。)
その為、今注目されているのが亜麻仁油(フラックスシードオイル)ですね。ただしこの油、酸化しやすいので加熱はNGです。そしてかなり癖があるので、醤油などと混ぜてドレッシングにして使うのがおすすめです。
美容や健康の為に油を選ぶ
いかがでしたか?中には体に悪いと言われている油ばかりを摂取して、良い油を全然摂っていないという方もいるのではないでしょうか?
身体の中をきれいにしていく事が、見た目のキレイにつながっています。今のあなたを作っているのは今までの食事です。そしてこれからのあなたの身体を作るのはこれからの食事なんですよね。
油は女性がいつまでもきれいでいる為に必要な栄養素。その為にも質の良い油を選んで摂取するようにしていきたいですね。
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