世界的なテニスプレイヤー、ジョコビッチが「グルテンフリー」を実践し、パフォーマンスを上げ、世界王者になった事で一時的にすごいブームになりました。
ですがグルテン=小麦という事は分かっているけれど、グルテンって何?
小麦で作ったパンや麺類は体にどんな影響があるの?
という方も多いと思うので、今日はそんなグルテンのお話しです。
グルテンって何?
そもそもグルテンとはいったい何でしょう?「グルテンって小麦でしょ?」と思っている方も多いですね。
グルテンとは小麦に水を加えてこねる事で形成されたたんぱく質なんです。パンや麺などを作った事がある方はイメージしやすいのですが、小麦に水を入れて生地を作る時に粘り気が出てきてまとまっていきますよね。
実はこれ、小麦に含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という成分が、こねる事で絡み合い、粘弾性のあるたんぱく質『グルテン』が完成されます。
グルテンで腸に穴が開く⁉
粘弾性のあるグルテンは身体の中に入ったときに分解されにくい構造をしているため、未消化のまま腸の粘膜を傷付け、「リーキーガット症候群」を引き起こすと言われています。
リーキーガット症候群とは、抗生剤やピルの使用などによって腸内環境が乱れ、感染やストレス、食事などの影響で腸管を守っている壁を破壊してしまう事をいいます。リーキーガット症候群が起きてしまうと、腸粘膜が粗くなり異物が体内に侵入しやすいので、免疫異常やアレルギー反応を引き起こしてしまいます。
普段健康な人でも、グルテンを摂取し続ける事で、次第に腸に穴が開いてしまいます。その為、アレルギーの原因となる物質や化学物質、貴金属などの有害物質体内に入り込み、血液を通って全身を巡り、様々なアレルギー反応や自己免疫疾患が起こります。
小麦依存に注意

パンやパスタ、スイーツなどは減らした方が良いと思っていたとしても無性に食べたくなってしまう。あなたはそんな経験はありませんか?実はそのやめた方が良いとは思っているのにやめる事が出来ない理由に、分解されたグルテンの一部(ペプチド)のアミノ酸配列がモルヒネに似ていて、中毒性があることが関係しています。
グルテンは体内から完全に抜けるまでに3か月程度かかると言われています。その為、小麦を減らしたいと思っていても中毒性により、なかなか減らすことが出来ない、無性に食べたくなってしまうという現象が起きてしまいます。
腸が汚れるとどうなるの?
小麦はパンや麺以外にも様々な食品に使われています。では実際に、グルテンで腸が汚れてしまうと、身体にどのような影響があるのでしょうか?
免疫力の低下
身体の中の免疫細胞は、腸の中に約7割が集まっていると言われています。そして、この免疫細胞の働きが左右するのが、腸内フローラと言われる腸内細菌のバランス。
良好な腸内細菌の割合は善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割と言われています。ですが、普段の食生活などによって悪玉菌が増え、このバランスが崩れてしまうと、免疫機能も低下してしまい、体内に入ってきた病原菌やウイルス、アレルゲンなどと対抗する力が低下してしまいます。
痩せにくく太りやすい
腸内には「デブ菌」=悪玉菌と「痩せ菌」=善玉菌が存在しています。人は食べたものの約80%の栄養や水分が小腸で吸収され、吸収されなかったものは大腸を通って身体の外に排泄されます。ですが、腸内に悪玉菌がたくさん棲みついてしまう事で、体内に不要なものをうまく排泄する事が出来なくなってしまいます。
この様な状態が続き、腸内環境が乱れて悪玉菌が増えてしまう事で「食べる量を減らしても痩せない」「食べる量は多くないのにすぐに太ってしまう」という身体になってしまいます。
肌荒れ

基礎化粧品を変えてみたり、しっかりとケアや保湿をしていても、肌荒れやニキビなどの吹き出物が出来てしまう場合は、腸内環境が乱れてしまい働きが低下している場合があります。
腸の働きが低下する事によって、体内にある不要な物質を排出する事が出来ず、悪玉菌が腸内で優勢になる事で、アンモニアや硫化水素などの有害な物質を腸内に発生させてしまいます。そしてその有害物質をも腸は吸収してしまい、血管を通じて体内に吸収され全身に巡ります。この様な状態が起きてしまう事で、肌荒れやニキビなどの吹き出物の原因になってしまう事はもちろん、体臭などの原因になってしまう場合もありますので注意が必要です。
美容や健康の為に小麦を減らした食事を
いかがでしたか?
この様に、グルテンを含んだ小麦製品を食べ続ける事によって、美容や健康に様々な影響を与えてしまいます。また、現代の小麦はグルテンだけではなく、農薬や防腐剤を大量に使用されているものもたくさんあります。
ですが、今現代の食事で完全に小麦を摂取しないというのは難しいですよね。だけど朝ごはんをパンではなくご飯にする、小麦メインの食事(パンや麺類など)は1日1食までにするなど、少しでも量を減らしていく事が可能です。自分の未来の健康や美容の為にも小麦の摂取量は気を付けていきたいですね。
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